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2009年から2年間、大学院で環境関連学を専攻するため、イギリスにやって来た私達の話 This blog is about us(U&I) coming to UK in 2009 for Environmental Study at master level for 2 years
by uk-env
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Diversity
Iです。

ロンドン生活も4カ月。クラスメイトとの会話などを通じて、宗教って何なのかしらということを思う今日この頃。思いつくままにエピソードを拾っていくと、

- アメリカ人の友人(クリスチャン)が、カフェの紙カップに"Happy Christmas!”とあるのを見て一言。「これおかしくない?どうしてみんなクリスマスをお祝いしなくちゃいけないの?他の宗教のお祭りについてはこんなことしないでしょ?」…う~ん、クリスマスなんて商業的なイベントとしか思っていない私は考えたこともなかったコメント。

- イスラム教(スンニ派)のナイジェリア人の友人にとって、日に5回の礼拝は授業より大事。授業の合間の休憩に、「Iも一緒にどう?」と誘われる。「いや~、私、そんなにreligiousじゃないんだよね」とやんわり断るも、「本当の信仰っていうのがどんなものか、見せてあげる!」と強引。日本人の宗教観について、アニミズムとかを説明しようとするが、理解してもらえない。「なんで神様がいっぱいいるのよ。船頭多くして船山に上る(Too many cooks spoil the broth)って言うでしょ」

- 他方で、イスラム教(シーア派)のイラン人の友人は、「僕は自分だけを信じる」とさっぱり。うん、分かりやすい。イランでも少なくとも都市部ではそうした考えは決してマイノリティではないとの由。でも、じゃあ、なんで保守派があんなに強いの?

- グループワークで、イギリス人の友人が、「僕がみんなのために××をメールで送ったのに、誰もありがとうと言わない。正直、失礼だと思う」。これに対してイスラム教徒勢が一斉に反論。「僕達は当然に感謝してる。ありがとうなんて言わなくてもお互いに分かってる。だって隣人によくしてあげることは当然でしょう」

- でも、ラマダンの話題になった時、「12月のCOP15の日程*って、イスラムのお祭りの日程の影響で当初予定から変更になったんだよね。あれって何のお祭りなの?」と訊いたら、みんな「?」という顔をしていた。あんまり大事なお祭りじゃないのかな…。イスラム諸国の嫌がらせ説は、あながち冗談でもないのかも。
(* 12/7~18のコペンハーゲン気候変動会議のことですが、元々の日程は一週間早かったのが、Eid Al-Adha(犠牲祭)を避けるべしとのイスラム諸国の主張で1年前に変更になった。これだけの大規模国際会議、当然1年以上前から準備は進んでおり、あの時のデンマーク代表団の焦った表情は忘れ難い)

宗教の違いに端を発する考え方の多様性って面白いな、と思いますが、他方で、「宗教」があらゆる主張の正当化に使われることには、違和感というか、辟易してしまう。考えさせられます。
by uk-env | 2009-11-30 03:40
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