2009年から2年間、大学院で環境関連学を専攻するため、イギリスにやって来た私達の話 This blog is about us(U&I) coming to UK in 2009 for Environmental Study at master level for 2 years
by uk-env
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カテゴリ:環境(Eco) ( 13 )
留学の終わりと新生活 The end of UK eco study and the beginning of new life in Tokyo
Uです:

7月24日に東京に戻ってきました。これで2年間の留学生活も完了です。最後に、イギリスで2年間環境を学んだ上で思うことを述べて、今後の抱負とさせていただこうと思います。
I was back to Tokyo on 24 July when was the end of my 2-year study abroad. This is my final article and to describe how I feel after UK study.

1.【留学して思う今後の日本の環境対策の課題 Challenges in Japanese environmental policy】

① 今後、特に対策を強化していく必要があると感じた分野 Policy areas where strengthening policy is needed

・海洋環境保全(海洋生態系の保全) Marine environment ・・・ まずはホットスポットを中心に我が国周辺の海洋生態系の状況を把握し、沿岸のみならず遠洋についても海洋保護区などの保護管理政策を導入することを検討。

・持続可能な消費 Sustainable consumption ・・・ 海外からの森林資源や漁業資源の輸入等に伴う枯渇・環境破壊を防止する対策として、現地における汚染者負担やPES(環境保全活動に対する支払い)の仕組み構築を支援(外部不経済の内部化)。

・生態系の経済学 Economics of biodiversity ・・・ 我が国の生態系サービスの価値を明らかにし、それが失われた場合の逸失利益を示す。

・国民レベルのカーボンフットプリント Nation-level carbon footprint ・・・ 製品のカーボンフットプリントにとどまらず、我が国全体のフットプリントを示し、最終的には地域別(市町村別)や一人当たりのカーボンフットプリントベースのCO2排出量を積算・公表し、低炭素サービス・商品への志向を促す。

・国際環境法 International environmental law ・・・ 気候変動問題の国際訴訟・紛争リスク(途上国から先進国への補償請求、排出差し止め)、WTOと環境条約などの国際環境法の整理、

② 今後の国レベルで環境行政を進めるに当たっての改善が期待される点 Points to improve in national level environmental policy

・環境「調査研究」省としての将来に渡る科学的・経済的な環境状況の徹底的な調査・把握と公表・世論の醸成を行う機能への注力(温暖化影響、生物多様性、循環型社会など)
Scientific research and investigation on the present and future environment

・廃棄物政策等あるゆる政策立案に当たっての経済影響評価を行うと同時に、環境政策以外の政策立案に当たっての環境経済評価を行う仕組みを構築する
Economic analysis for environmental policy making and environmental economic analysis for the other policy making.

・海外先行政策研究情報のアップデートを随時行う
Update of the information on advanced environmental policies oversea

・政策提案・ロビー活動を行うNGOsやシンクタンク、環境活動団体の活性化、プロフェッショナルな研究をする大学関係者等の更なる連携を測ること
Promotion for the proposal and lobbying by think tank and E-NGOs as well as further collaboration with professionals such as academic researchers

・組織的には、エネルギー政策・都市政策・農林漁業政策・経済産業政策のエキスパートの必要性、省内環境エコノミストの育成
For institution, there is the need of experts in energy policy, urban policy, agriculture and economy and environmental economists.

・個々の職員にあっては、法的・経済的・科学的な観点からの総合判断・意思決定能力を養うこと
For individuals, to acquire overall judgement and decision making skills from legal, economic and scientific view points.

・無用な業務の削減と政策的業務への集中投下、ブラックベリー・iフォンなどITの活用と徹底的なペーパーレス、自宅勤務等のフレキシブルな職場、超短期休暇の取得や計画的な業務遂行などのワークライフバランスの確保
Secure work life balance - avoiding unnecessary tasks and focusing manpower on policy making, making paperless through IT such as blackberry and i-phone, achieving flexible work style including "home work", allowing long term holidays and working on the basis of a work plan.

2. 【自分自身のライフワーク My lifework】

① 持続可能(自給自足)な環境調和型生活を老後の暮らしの中心に
Establish the society where a silver's life is with sustainability and environmental harmonization

② 環境被害が金銭被害として、広く賠償される世の中に
Establish the society where environmental victims can get compensation from causing people.

③ 政策の立案・フォローアップに際して環境コスト・ベネフィットを実施して説明責任を果たされる世の中に
Establish the society where environmental accountability is fulfilled through environmental cost-benefit at the policy making and review stage.

3. 【留学後も続ける必要がある勉強 Studies which I might want to continue after this study】

・マクロ経済学(Macro Economics)、国際経済学(International Economics), 政治経済学(Political Economy)、一般応用均衡分析などモデリング(General Equilibrium model)、国際関係論(International relations)、意思決定論 (Decision making)、国際法 (International law)
・Plus, 英語(English), 中国語(Chinese)

最後に、2年間を通じて環境に携わる人がいるこの世界は以外にも狭いものと感じましたので、世界を股に駆けて環境の仕事がしたい場合、留学は大変貴重な経験となると思います。
Finally, I realised that this world is not that big as we may assume especially in the environmental field. So if you like environmental work with people around the world, study abroad is definitely one of the promising options.

私は私で、日本の環境行政機関で炭素税など環境税制の担当として、政策を進めていきます。
I have got responsible for and promoted environmental taxation especially carbon tax.

では、頑張ってください。OK then, good luck!
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by uk-env | 2011-07-31 16:55 | 環境(Eco)
豪で炭素税を来年導入 JULIA GILLARD UNVEILS CARBON TAX DETAILS
Uです:

※ 2011/7/12に更新 Revised on 12/7/2011

以下のニュースをお知らせしましたが、オーストラリア在住の友人曰く、この政府提案が議会を通る確率は半々で今後野党や緑の党との議論を通じてさらに詳細が明らかになり、国民の支持も確定するだろうとのことです。現在のところは国民の評判も上々とか。
Looking at the following news on Australian carbon tax, my friend living in Australia has told me that there is the 50-50 probability that the governmental proposal would pass the Congress - through discussion with the opposition party and green party, the details of the plan would be clarified more, followed by positive or negative responses from the public but so far so good.

オーストラリア政府は10日、地球温暖化防止対策として、温室効果ガスの排出に課税する事実上の炭素税を2012年7月に導入する計画を発表した。発電事業者やメーカーなど約500社から徴税する見込み。15年7月からは、欧州で行われているのと同様な排出量取引制度(ETS)に移行する。
 ギラード首相は記者会見で「炭素に価格を付け、クリーン・エネルギーの未来を創造する」と強調した。電気料金上昇など炭素税導入に伴う家計への影響を抑えるため、徴収額の半分以上を減税を含む家計支援に充てるほか、一部を業界のクリーン・エネルギー化支援などに回す。
 計画では、徴収額は導入時が排出量1トン当たり23豪ドル(約2000円)で、15年のETSへの移行まで毎年実質2.5%ずつ引き上げる。豪州は20年までに2000年比で少なくとも5%の排出削減目標を掲げている。
時事通信 7月10日(日)17時55分配信

Prime Minister Julia Gillard has unveiled the highly-anticipated carbon tax plan, making the low and middle-income families, single pensioners and other welfare recipients the biggest winners from the carbon price.

Launched at midday, Julia Gillard announced a package of $15 billion in tax cuts and increased benefits that will give six million households more in compensation that the carbon tax will add to their cost of living.

The households' costs of living will jump by about $10 a week or $515 a year, with electricity prices rising by an estimated 10 per cent or $3.30 a week.

Gas bills will go up by $1.50 a week and food bills by an average 0.80c a week.

The average assistance will be $10.10 a week, or $525 a year.

These increases to the cost of living, estimated to be 0.7 per cent, will result from the nation's top 500 polluters passing on their costs of having to pay for the carbon they emit.

"We will require 500 polluters to pay the price for every tonne of pollution they release into our air. Some of the costs that will be incurred by businesses will be passed through to households. This will enable six million households to get enough to enable them to meet the average cost of carbon prices," Gillard announced.
(Yahoo!7 and Agencies July 10, 2011, 5:21 pm)
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by uk-env | 2011-07-12 08:53 | 環境(Eco)
袋叩き!?
Iです。寒さの続くイギリスですが、今週は秋学期最終週ということで、パーティ三昧です。

今日は今週最初の授業だったのですが、朝からいきなり「How are you?」に対して、タンザニア人から「I’m not fine… because of Japan!」と言われた。何のことかと思ったら、カンクンで行われているCOP16の交渉で、日本が京都議定書の単純延長は絶対に受け入れない、と発言したことが、私の思っていた以上に学生には衝撃だったようで。

その件については、その後も、メキシコ人を始めとして、「ちょっとIに聞かなくちゃいけないんだけど!」と詰め寄られ、どう説明するのが良いのか迷ってしまいました。一つの包括的な法的枠組を志向する、というのは前々からの日本のポジションで、その点何も変わってはいないはずなのですが、「ああいう言い方」は確かにこれまでしていなかった。良し悪しはさておき、今回の発言は国際社会に対してクリアなメッセージにはなったと思われます。個人的にも、中国はまだしもアメリカの入らない京都議定書の枠組みが2020年まで存続するのは受け入れがたい(日本国内向けには、「米国や中国が入らない枠組みは…」という言い方がされるけど、個人的には、アメリカの"許し難さ"は中国なんかとは比べられない)。他方で、アメリカが絶対に京都に入らず、中印が絶対量の削減を受け入れる用意の全くない中で、日本が「ああいう言い方」をしてしまうと、いよいよ国連の枠組みは機能しないという印象の強化にしかならない気も。「交渉」という観点では間違っていない策だと思うものの、一市民として、次の世代への責任という観点から言うなら、暗い気持ちにならざるを得ないのが正直なところです。というのは、alternativeが見えないから。京都スタイルの短期的絶対削減量のコミットじゃなくても、あるいはUNFCCCじゃなくても良いと思う、だけど、どうやって科学が求める排出パスを確実に達成するのか、見えないのが問題です。なお、カナダ人に、「カナダはどうなのよ。第二約束期間ができたら、第一約束期間の目標が守れないカナダはペナルティで1.3倍の削減よ!?」と言うと、「カナダはどうせ周りの国に言われるがままよ。恥ずかしいけど、国民は関心がない」とのこと。

ちなみに、今日のセミナーの内容は、これまで国家レベルに主眼を置いて議論していた政策論を離れ、個人レベルでの取組にフォーカスした内容でした。課題のリーディングは、率直に言って、コスモポリタン(気候変動は地球に対する火星人の襲撃と同じ!?)がどうのとかモラルに訴えるなんて言っても実効性なんかないじゃん!と思ってベッドにころがりながら読んだような内容だったのですが、担当教官は、stateレベルで議論するから中国や中東諸国の"実は"リッチな人達が脆弱な貧しい人達の影に隠れてのうのうとしている、という文脈で読まなくちゃダメだ、と言っており、その点では確かに考えさせられる点がありました。この点、「モラル」とか「倫理」とかいう、人間の内在的な価値観を重視する議論は、西洋文化の影響が濃いのかな、なんて思いながら参加してましたが、どうなのでしょうか。
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by uk-env | 2010-12-08 09:33 | 環境(Eco)
お薦めサイト(Recommended site) Climate changeS
Uです:

気候変動に関する経済学に興味がある人におすすめのサイトを紹介します。
I would like to introduce the following site for those whose interest is climate change economics.

CLIMATE CHANGES
A SELECTION OF THE MOST RECENT AND MOST INTERESTING WORKING PAPERS ON THE ECONOMICS OF CLIMATE CHANGE
(最も最新で興味深い気候変動の経済学についての研究論文)

ここのサイトは、インターンをしていたDECCの経済学者から薦められたもので、また、最新の論文がカテゴリーに分けられて掲載されているので、必要な情報を検索しやすいです。
This site is originally recommended by my colleague, an economist at DECC. Actually it is convenient to search necessary information as recent papers are well categorized.

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by uk-env | 2010-11-11 20:59 | 環境(Eco)
巡回遅れの分別 segregation as one lap behind
Uです:

ヨークの中心でついに分別が始まりました。えっ、これまではというと、全て一纏め、ワインボトルも空き缶も、紙も生ごみも全て一つの袋でポイです。これには、大きな違和感がありました。
Separtion of household waste has finally started in the city centre of York where I live. Beforehand, every rubbish, namely a wine bottle and can, had been thrown away together in a plastic bag, which was extremely weird to me.

これからは、缶、ガラス、紙、ダンボール、プラスチックボトルそして剪定枝はリサイクル資源として別に回収するそうです。一歩前進です。
From now on, recyclable wastes (can, glass, paper, cardboard, plastic bottle and garden waste) are collected separately. Well done!

日本では、34にも上る徹底した分別により高いリサイクル率を達成している上勝町をはじめ、各市町村で程度の差こそあれ、ごみの分別はされていますので、これまで分別をしてこなったというイギリス第3の観光都市の実態から、廃棄物に対する意識の違いが見て取れます。
Japan, on the other hand, has already established separation scheme on household waste to a varying degree between urban cities and rural towns. One prominent example is Kamikatsu-town which has achieved very high recycling rate of municipal waste (more than 70%) through 34 types of segregation based on the material.

他の違いといえば、分別違反に対する罰金の額でしょう。日本の場合は横浜市の2000円が最高だと思いますが、イギリスでは10万円を超す罰金を課しています(ちなみに、イギリスでTVを所有する場合はBBCに年間視聴料を支払う必要がありますが、NHKと違い、不払いの場合は10万円を超す罰金を取られるそうです)
Another interesting comparison is the difference in penalty against the segregation rule. The Japanese highest fine against household waste disposal rule would be 2000yen (£20) in Yokohama-city which was sensational at that time, while the UK's penalty is much much higher (e.g. £1,000 like the penalty against TV license payment).

以上から、日本とイギリスにおける廃棄物問題への国民の意識とルールの守り方が少し違うように思えます。
It appears to me that these show the difference in public awareness about waste issue and how residents obey local rules among the two countries (moral or economic incentive).



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by uk-env | 2010-11-09 06:55 | 環境(Eco)
UNFCCC春の陣
Iです。

コペンハーゲンCOP15後、最初のUNFCCC会合(AWG)がドイツ・ボンで始まりました。金・土・日の日程、参加者の方々は本当にお疲れ様です(また、つまんないボンだし)。しかし、報道を見る限り、日本もイギリスもあまり関心高くないようですね…。バリCOP13の後のバンコクAWGが、異様とも言える注目を浴びていたのとは対照的です。いわゆるclimate fatigueを感じずにはいられません…。イギリスはまあ総選挙一色という面もありますが。

BBCによれば、初日の今日は、交渉の透明性を求める声が相次いだとの由。まあ、コペンハーゲンの経験を踏まえれば当然とも言えますし、小さな国の立場を思えば、ドアの向こうで物事が決められちゃかなわん、という気持ちも分かる。他方で、人口・資金力もこれだけ違う190カ国が一国一票で交渉している国連の仕組みに違和感を覚えることも事実。学級会じゃあるまいし。コペンハーゲンCOPのしょうもない進捗を見て、COP初参加の同僚達が辟易している姿が私には逆に新鮮だったのですが、たぶんその「ありえない」感の方が正常で、もはやUNFCCCは機能していないんじゃないかとさえ思う。条約事務局によれば、バリCOP以降のAWG開催に、既に30百万ドルが消えたらしい(COPは別です)。各国参加者の旅費・人件費は見当もつきませんが、ものすごい税金が投じられてるということ。出張者のフライトから排出されるCO2もすごいよねなんて、笑ってる場合じゃないです。

気候変動の各国交渉官は、KYOTOの頃からこの世界を見ている人が多くて、こういうのを当たり前のように思っている節があるけれど、何か根本的な解決策はないんでしょうかね。UNFCCCの枠外で、やる気のある国だけで「儲かる仕組み」を作って、その枠組みに入らないと損をするようにしないとダメだと言う人もいますが、具体的にどんな仕組みが想定されるか、私はno ideaです。。。米国のcap-and-tradeも瀕死ですし。

ただ、少なくとも現段階ではUNFCCCでやろうって言ってる以上、米国も、いくらコペンハーゲン・アコードがオバマの作品だと言っても、ここから一切交渉の余地なしってあからさまな態度で途上国の反発を買っちゃしょうがないじゃん、と。きれいごとかもしれませんが、それでもやっぱり、先進国・途上国間の信頼関係が、歩み寄りの基盤じゃないかと思うんですけどねえ。

今月はアメリカでMEFもあるようですし、5月にはまたドイツで閣僚級会合ですが、どうやらCOP16での議定書採択はないという見通しがもっぱらの模様。しかし、COP17となると2011年末。2012年の第一約束期間終了までに次の枠組みが発効することは絶望的なわけで、gapはどう埋めるのでしょうか。京都議定書延長論も現実味を帯びているようですが、2050年頃には絶対現役じゃないようなオジサン達ばかりでダラダラと交渉を続けるのは、なんだか滑稽な感じすらします。期待値を上げ過ぎたコペンハーゲンの失敗を肝に銘じるとしても、カンクンの期待値が低すぎては、決まるものも決まらないのでは、という気も。

さて、試験勉強に戻ります。
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by uk-env | 2010-04-10 05:40 | 環境(Eco)
欧州の情勢は奇奇怪怪
Iです。

また久しぶりに気候変動の話を。最近、年末カンクンで開催されるCOP16での次期枠組決着に対し、懐疑的な声があちこちから聞こえてきたのは、どういう政治力学なんですかね。

夏に退任するデブアUNFCCC事務局長がそういうことを言ったというニュースを見て、またまたこいつはしょうもないことを、と思っていたら、COP15議長だったデンマークのヘデゴー(現気候変動担当欧州委員)や、ハイリゲンダムサミットの頃はヒロインだったはずの独メルケルまでそういうこと言い出して。何故そういう声が欧州から上がってるんでしょう。

どなたか状況読める方、解説していただければ。
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by uk-env | 2010-03-11 10:36 | 環境(Eco)
意義深い話に出会える確率
Uです:

大学に入ってから、数多くの環境に関する話(講演など)を大学内外で聞いてきました。時節柄、ほとんどが気候変動に関するものでしたが、そこで今更ながらに気付いたのは、意義深い話に出会える確率は殊の外低い、というものです。

まず、これまで聞いた話で主なものを簡単にまとめてみます。

● パチャウリ議長(IPCC)…インドを例に、最貧困レベルの層を対象に、太陽光・熱を導入することで、気候変動+持続可能な開発を達成できる。
● スターン教授(LSE)…スターンレビューに従って、各国は早期の対策が重要
● エド・ミリバンド(気候変動大臣)…イギリスはCOP15でリーダーシップを発揮する
● チチルニスキ教授(コロンビア)…アメリカが中国に金と技術を渡せばCOPは成功する
● クンリューサー教授(ペンシルバニア)…気候変動リスクに対処するための保険構築の研究成果の発表
● ヘルム教授(オックスフォード)…イギリスのCO2が減ったのは生産を海外により依存するようになったため。石炭とCCSを組み合わせた技術が2020年まででは最も有望。その後は、交通の電子化、バッテリーそしてスマートメーターに注力すべき。
● ミクラー教授(シドニー)…米に比べ、日本のトップランナー規制は企業と政府が協調体制を敷いた点で効果的であり、自動車業界の排出ガスの数字もその事実を物語っている
● ヴォーゲル教授(UCバークレー)…(USではなく)EU主導の環境政策に近年変わってきたのは、市民のリスクに対する意見の違いとEUの単一市場としての厳格な基準の必要に理由がある。
● ウィルソン教授(LSE)…社会行動を変容させるのは、テンテン運動(10:10)などのキャンペーンではなく、技術、習慣などを加味したよりダイナミックなもの。
●ドゥガン氏(国際排出量取引)…EU-ETSの第3期の説明と今後の各国の市場創設の動き
●クラウド教授(法政)…日本には引き続き環境先進国としてアジアを引っ張っていくポテンシャルがある
●稲田氏(IDDP)…COP15の概要と気候変動と開発の関係についてJICA事業を例に説明
●シーゲル氏(FIELD)…COP15までとそこでの決定内容の説明
●デドリン氏(London Mayor)…低炭素ロンドンに向けたロンドン市の計画と取り組みを説明
●ヘッション氏(DECC)・・・COP15は散々。CDMは改革が必要。REDDも様子見。
●ハミルトン氏(世界銀行)…WDR2010の説明と経済洞察:先進国の途上国へのサイドペイメントを試算すると$10.3billion; CO2関税をかけた場合アメリカへの中国製品輸出額10%上がるなど。

このうち、これは意義深いと聞き入ってしまったのは、3つくらいでしょうか。ということで、確率としては、20%を下回る結果となります。何故でしょうか。一つは話の概要は予め知らされていても、詳細までは聞いてみないと分からないということにあります。特に概要が薄っぺらであったり、トピックしかなかったりすると裏切られる確率がかなり高いと思います。後は、友達に誘われたり、コース担当から推薦があったりすると、自分の興味関心とは多少ずれていても、テーマも環境だし何か得られるかも、という期待を以て臨み、裏切られるというものです。最後に、うわべのトピック(例えば、COP15の先に何があるかなど)や著名な講師と実際の意義深さは別のところにあり、それは主に最新の研究結果などのコンテンツ次第だったりします。

ぜひこの確率を少なくとも50%を超えるようにしたいのですが、何かいい案はないものでしょうか。
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by uk-env | 2010-02-20 22:46 | 環境(Eco)
カーボンクレジットカード
Uです:

COP15では最終局面で、イギリスの気候変動大臣エド・ミリバンドの鼻声みたいな喋りが光っていましたが、

彼のお兄さんで外務大臣のデビッド・ミリバンドもかつてDEFRAの大臣を務めており、その彼の持論が「カーボンクレジットカード」を国民に持たせるべき、です。保守党になったら当分この兄弟も出てこなくなりますので、今のうちに紹介しておきます。

やり方はシンプルに言うと、CO2年間排出可能量が割り当てられたカードが国民に支給されて、物を買ったり、サービスを利用する際に、そのカードの提示が義務付けられ、年間排出量からカーボンフットプリントの考えに基づく商品・サービスに伴うCO2排出量(利用分)がどんどん引かれていき、年間排出可能量を超えた時点で商品購入・サービス利用ができなくなるか、超過分を買う、という仕組みです。

これで個人間の取引や政府への売却やらを認める、ていうのが応用的な考え方でしょうか。一人当たりCO2排出量に着目した考えとも言えますが、個人の排出削減への動機づけと削減強制のツールとしては面白いかもしれません。

どう思いますか?
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by uk-env | 2010-01-07 01:22 | 環境(Eco)
COP15の余韻
Uです:

Iも書いていましたが、12月11日から20日まで気候変動対策を世界の国で話し合う、COP15@デンマーク・コペンハーゲンに出席しました。ので、思うところをツラツラと。
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(1)各国政府の交渉について
・京都議定書の下で削減義務を負う先進国と途上国との対立という基本構図は予想どおりですが、前向きな対策を打ち出そうと躍起になっているEU・日本ではなく、やる気のない超大国:米国・中国がプレゼンスを大きく発揮するというやるせない状況♪

・交渉全般を見ると、少数の先進国に対して大多数の途上国が進行の遅延や休止を行い、交渉の進展を阻む光景が随所で見られるナメた展開。特に、環境のことをどこまで考えているの?という反米的なラテンアメリカ諸国だけでなく、温暖化影響に脆弱であり、先進国からの支援等の協力関係が必要だよね、と大学でも支援アフリカ諸国がその先導に立ったのはどうして??という状況、被害国として対策の前進を訴える島嶼国とは対照的。

・一方、先進国ではEU・日本が途上国の対策に対する資金援助を相次いで発表するなど、途上国との協力関係においてイニシアティブを発揮しようとする動きが目立ち、結果的には、日本が堂々の途上国向け拠出金世界第1位を獲得(以下、27カ国のEUが次点で日本の3分の1にも満たないのが米国の計3カ国・地域のみ。豪やカナダに至ってはどこ行ったんだか)

・以上から思うところは、一つには各国の真の狙いや戦略を理解し、交渉し妥結に至ることが大局的には必要不可欠であり、また日本はそれを持たないと得意の資金援助外交のみで終わってしまう。さらに、裸単騎で臨むのではなく二の矢三の矢を用意しておかないと、交渉にならないという感も。

・さらにもう一点は、今後、京都議定書のような枠組みを作るときには、その後の見直し時における争点を予想した上で、予め削減義務を負う国(先進国)の客観的なメルクマールを設定しておかないと、ぐちゃぐちゃになってしまうという見本市だった。でもこのメルクマールは、GDPなのか一人当たりGDPなのか、総排出量か一人当たり排出量か、はたまた歴史的総排出量とか言われるともう収拾がつかない...

(2)国際機関、NGO、企業等の活動について
・上記の各国政府の交渉に比して、その他の人達って影も形もインパクトがなかった印象が。国際機関のサイドイベントは、取組紹介のような何をアピールしたいか分からないし、NGOによる化石賞なんか暇つぶしみたいな感もあり、適当だし、会場外におけるデモ等や逮捕の模様も会場で流されてましたが、大変だね、というお悔やみ状態。

・以上を踏まえると、大学では、グローバルな環境政策の決定過程においては、各国政府のみならず企業・NGO等が主要アクターとしてその決定に大きく関与する時代(環境ガバナンス)に変化してきていることが叫ばれてましたが、殊COPの現場においてそれを実感する場面はゼロ。また、政府首脳が集結する期日に向けて政府関係者以外の入場を大きく制限するなど、多数のNGO関係者等が会場に入れない姿が連日報道され、タダでさえ影響力ないのに、はなから環境政策の意思決定からこれら関係者が露骨に排除された印象を与えたことで、さらなる悪イメージがついたのは痛々しい。もしかしてこれもわざと?

(3)国連プロセスについて
・最後に、手続瑕疵論を振りかざして進行を止めたり、チャベスがアメリカをヤンキー呼ばわりする演説したりと、もう勝手気ままにしている状態はもう最悪。こんなんでは、途上国の金欲しさや義務回避のためのゴネ得を許すか、もしくは先進国が逆切れして枠組みからの離脱といった自体にさえなりかねない。

・そんなことを許さないためには、やはり気候変動対策の真摯な議論を進めることへの要求と外道を行った政府に対する国際社会からの弾劾が必要となり、ここにNGOやメディア、企業、地球市民等の役割が再確認されるんでしょうね。では、どうするかが問題。

さいごに、BBCでは、他の環境政策の国際会議でも、こんな失敗を繰り返すおそれがあると懸念しました。

さあ、どう思いますか。
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by uk-env | 2010-01-06 08:14 | 環境(Eco)